ダリグラムは、ダリが創作した妻ガラへの暗号文字からインスパイヤされた香り。女性調香師たちが、文字にこめられたメッセージを紐解き、ユニークな香りを創作しました。

サルバドールダリは、既成概念にチャレンジする天才アーチスト
1904年にスペイン、フィゲラスで生まれました。

20世紀を代表する芸術家でありシュールレアリズムの旗手であり
世界で最も知られたアーチストの一人です。

非常に多才なアーチストであり、絵画のみにとどまらず「美」に関するあらゆる分野を手掛けていることでも知られています。

絵画、彫刻、デザイン、写真、シネマ、ファッション、広告、ジュエリー、そして香水まで。その活躍は多彩です。

＜ダリとガラ＞

1929年、ダリとガラが出会い、伝説的なカップルが誕生しました。

パリのシュールレアリストのサークルに集まっていた仲間たちは、ダリにカダケスに招かれ夏を共に過ごしました。その中に、ガラがいたのです。

ダリとガラは一目で互いに恋に落ちました。二人の愛は深まり、バカンスの日がおわって皆が帰った後も、ガラはそこにとどまりました。

以来50年以上、ガラは常にダリと共に生きました。ガラはダリにとって、妻であり、ミューズであり、マネージャーであり、パートナーだったのです。そして、ダリの唯一の女性モデルであり、ダリの最も重要なテーマでした。

1970年代の初め頃、二人の愛のシンボルとしてダリは独自のアルファベットを創作しました。

それを理解できるのはダリとガラだけという、秘密のコードだったのです。

（写真のアルファベットのような文字がその秘密のコードです）

今となっては、どんな意味があるのか想像するほかはありませんが、たとえば、

この香水。

マ・フラム（私の炎）というテーマ。インスピレーションの源となったダリの文字は、アルファベットのDの中にｇが入っているように見えます。これは、ダリとガラの離れがたい関係を表しているようです。

香りは情熱的なオリエンタル・ウッディ・ムスク。

ベルガモット、アブサン、ロシアンセージ
トルコのバラ、シスタス（ハンニチバナ科ゴジアオイ）
レザー、アンバー

「チュベローズとジャスミン、それにオーキッドを中心に創った香りです。ガラは強いパーソナリティを持った女性ですから、カーネーションの香りを添えて記憶に残るような個性を表現しました」
調香師　アメリー・ブルジョワ　（フレア社）

まるでアートのような香りのクリエーションは、ダリのアートを香りへと翻訳したようです。